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当院で処方しているニキビ治療薬

当院で処方している、ニキビ治療薬です。

症状や現在飲まれているお薬との飲み合わせなどもありますので、
処方ご希望の方は、診察時に医師へご相談ください。

 

内服薬・漢方薬

 

  ビオチン散 Lシステイン    (ハイチオール)
作用

ビオチンは主として腸内細菌に よって生合成され、脂肪酸合成 及びカルボキシル化反応に必須の補酵素である。
また、詳細は不明であるが、間接的な生化学的作用として、プリン合成、蛋白合成、糖代謝、脱アミノ酵素作用、脱水酵素作用等も報告され ている。

L-システインは、生体内代謝系において、SH供与体としての役割を果たし、SH酵素のactivator(賦活剤)として作用する。
特長 ビオチンは、ビタミンHまたはB7とも言われ、皮膚や粘膜の維持、爪や髪の健康と深く関わりがあり、皮膚の炎症を防ぐ働きがあります。 ハイチオールの配合成分  「L-システイン」は、皮膚のターンオーバーを正常化し、     毛穴詰まりを減らします。
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  十味敗毒湯
(クラシエ6番)
荊芥連翹湯エキス顆粒
(ツムラ50番)

作用機序
特長

女性ホルモンの分泌を促進し、 ニキビ改善に導きます。
十味敗毒湯に含まれる「甘草」「荊芥」という成分には抗菌作用があります。
背中ニキビや顎ニキビにも効果的で、更にニキビ跡を残さない治療に期待できます。
荊芥連翹湯に含まれる     「連翹(レンギョウ)」や  「黄芩(オウゴン)」などの生薬には、抗炎症効果があります。
炎症を伴う赤ニキビの治療に効果的です。
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外用薬


 

  アダパレン
(ディフェリンゲル)
過酸化ベンゾイルBPO
(ベピオゲル)
作用 尋常性ざ瘡を治療する塗り薬です。
皮膚の角化を抑制し、ニキビをできにくくします。
新たなニキビの形成や進展をおさえるので、どちらかというと軽いうちに向きます。
大きく腫れあがった炎症性皮疹(赤ニキビ)を直接治す作用はありません。
このお薬の第一の作用は抗菌作用です。炎症を引き起こす細菌類を殺菌・除去することで、赤みや腫れを改善します。
さらに、第二の作用として角化した皮膚をやわらかくし、角層の剥離を助けます。
これらの作用により、炎症性皮疹(赤ニキビ)、非炎症性皮疹(白ニキビ、黒ニキビ)を問わず、
ニキビを減少させることができるのです。
特長 ディフェリンは、アダパレンという成分で、レチノイド(ビタミンA誘導体→過剰な皮脂を抑え、角質をピーリングしてくれる作用)様、作用を有する国内唯一のニキビ外用薬です。
軽度から中等度の非炎症性皮疹(白ニキビ、黒ニキビ)に第一選択することが多い薬です。
皮膚の角化を調節し、毛穴のつまりを改善します。
ニキビを繰り返す原因となる”毛穴のつまり”を取り除くことによって、白ニキビと赤ニキビに効果を示します。
特に白ニキビへの効果が高く、赤ニキビに対しては少しずつ減少させていきます。
レチノイドには催奇形性があるので妊娠中の女性には使用出来ません。 
1日1回就寝前洗顔後、
適量塗布。
(2008年から日本で使用可能)
ベピオの成分である”過酸化ベンゾイル”は、海外では長く使用されているニキビ治療薬です。
過酸化ベンゾイルは薬剤耐性菌の報告がないため、長期で使用しても安定した効果が期待でき、国内のニキビ治療のベースとなっているお薬です。
炎症性皮疹(赤ニキビ)、
非炎症性皮疹(白ニキビ、黒ニキビ)を問わず広く適用可能。

(2015年から日本で使用可能)
副作用 塗りはじめに、2週間くらい皮膚の乾燥感や紅斑など不快な皮膚症状が高率にあらわれます。
これらは大抵、一時的(約1ヶ月)で、それほど心配いりません。
十味敗毒湯(クラシエ6番)を併用すると副作用軽減します。
使用部位の軽い刺激感や皮膚乾燥はそれほど心配ないと思います。多くは軽度で一時です。
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  エピデュオゲル
(ベピオゲル+ディフェリンゲル)
クリンダマイシンリン酸エステル(ダラシンTゲル)
作用 2種類の有効成分が配合されています。
一つは皮膚の角化を抑制するレチノイド様物質のアダパレン、
もう一つは殺菌作用と角質剥離作用をあわせ持つ過酸化ベンゾイルBOPです。
抗生物質を含有する抗菌外用剤です。
ニキビを悪化させるアクネ菌やブドウ球菌を殺菌・除去することで、赤みや腫れを改善し炎症性皮疹(赤ニキビ)を減少させます。
このような作用から、細菌による化膿性炎症をともなう尋常性ざ瘡の治療に用いられます。
特長 エピデュオゲルは、ベピオゲルとディフェリンゲルの2つの成分を配合したお薬です。
単剤に比べ皮膚刺激の発現割合が高いです。このため、軽症例にはじめから使うのではなく、単剤では効果不十分な場合、あるいは炎症性皮疹(赤ニキビ)が多い中等度以上の尋常性ざ瘡に用いるようにします。
すでにアダパレンと過酸化ベンゾイルの2剤を併用している場合は、この薬に変更することで利便性が向上します。
ベピオは、殺菌作用によってニキビの原因菌であるアクネ菌などを殺菌し、ピーリング作用によって毛穴のつまりを改善します。
ディフェリンは、皮膚の角化を調節し、毛穴のつまりを改善します。
1日1回夕方から就寝に塗布
(2016年から日本で使用可能)
軽度から中等度の炎症性皮疹(赤ニキビ)に第一選択されることが多いです。結節や嚢腫をともなう重症例では、内用抗生物質と併用することがあります。
ダラシンTゲルは「リン酸クリンダマイシン」を主成分とする薬で、この成分にはタンパク質の合成を阻害する作用があります。
アクネ菌をはじめとする細菌が増殖するには、タンパク質の合成が行われることが必要不可欠であるため、この薬の作用によってこれが阻害されると、細菌は増えることができません。
その結果、細菌の増殖が止まり、症状が改善されていきます。
1日2回洗顔後に塗布
副作用 レチノイド様作用のアダパレン0.1%と菌作用および角質剥離作用をもつ過酸化ベンゾイル2.5%の単剤に比べ皮膚刺激の発現割合が高いので最初からの使用はお勧めしません。 使用初期に刺激感、ヒリヒリ感、つっぱり感を感じることがありますが一時的です。
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  デュアック配合ゲル
(ベピオゲル+ダラシンTゲル)
ナジフロキサシン
(アクアチムクリーム)
作用 2種類の有効成分が配合されています。
一つはアクネ菌など細菌類の増殖を抑制する抗生物質のクリンダマイシン、もう一つは殺菌作用と角質剥離作用をあわせ持つ過酸化ベンゾイルです。
両方の作用により、非炎症性皮疹(白ニキビ、黒ニキビ)から炎症性皮疹(赤ニキビ)への進展を防ぎ、ニキビの数を減少させます。
抗菌薬を含有する抗菌外用剤です。
皮膚感染症の原因菌であるブドウ球菌やアクネ菌を殺菌・除去することにより、赤みや腫れを改善します。
いわゆる おでき、とびひ、赤ニキビを含め、細菌による皮膚感染症の治療に用いられます。
特長 デュアック配合ゲルはにきび治療薬でありベピオゲルとクリンダマイシン(ダラシン)の合剤です。
抗菌作用、抗炎症作用、角質剥離作用などの複数の作用を有することにより炎症性ニキビを早期に改善できます。
デュアックは赤ニキビを早く治すことができる薬剤です。
赤ニキビを早く治すことはニキビ跡を予防することにつながります。
アクアチムは、ニューキノロン系と呼ばれる抗菌薬の外用剤です。塗ることで皮膚表面の細菌が増殖するのを防ぎ、殺菌する効果があります。
皮膚感染症の原因菌である表皮ブドウ球菌やアクネ菌を殺菌・除去することができる為、とびひ・おでき・ニキビなどの治療に用いられています。
1日2回 洗顔後患部に塗布。
副作用 使用部位の軽い刺激感や皮膚乾燥が軽度、一過性に出る可能性がります。 殆どありませんがかゆみ、発赤、つっぱり感がでたら医師に相談してください。
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  ゼビアックスローション イオウカンフル
ローション
作用 ダラシン(クリンダマイシン)やアクアチム(ナジフロキサシン)と同じ抗菌剤お薬です。 イオウとカンフルを含有する
ローション剤です。
特長 ゼビアックスは外用抗菌薬の1つであり、ダラシン、アクアチムと同じ抗生剤のお薬です。
抗菌薬はどれも赤ニキビに対して効果が期待できます。とびひなどの皮膚感染症にも適応があります。
外用抗菌薬のなかでも、ゼビアックスは新しい抗菌薬で、
剤形は”ローション”と”油性クリーム”の2種類があります。
ローションは粘性もあり垂れにくいといった特徴があります。

1日1回 洗顔後患部に塗布。
イオウカンフルローションは、イオウとカンフルが混ざった、ニキビの治療に用いられるローション状の塗り薬です。
イオウには角質を柔らかくする作用、脱脂作用、殺菌・殺虫作用があり、硫黄の匂いがあるのが特徴です。
カンフルは消炎作用、鎮痛作用があります。いずれもニキビに対して効果がある薬剤です。
これらの作用から、ざ瘡の治療に用いられます。
新たなニキビの形成や進展をおさえるので、どちらかというと軽いうちに向きます。
1日2回 洗顔後 朝は上清液を夜はよく振ってから塗布。
副作用 殆どありませんがかゆみ、発赤、乾燥、つっぱり感がでたら医師に相談。 殆どありませんがかゆみ、
発赤、乾燥、つっぱり感がでたら医師に相談。
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抗生剤 

 

  ミノサイクリン塩酸塩
(ミノマイシン)
塩酸ドキシサイクリン
(ビブラマイシン)
主成分 ミノマイシン
(テトラサイクリン系の抗生物質)
(静菌的抗生剤)
ビブラマイシン
(テトラサイクリン系の抗生物質)
(静菌的抗生剤)
皮膚科学会推奨度 A A
作用・特長 ミノマイシンはニキビの原因となる「アクネ菌」に対して有効で、ニキビ治療のガイドラインでも使用が推奨されています。
アクネ菌を”死滅”させるのではなく、”増殖を抑える薬”ですので、治療には免疫機能の助けが必要となります。
その為、効果が出るまでに時間がかかりますが、服用開始後1週間ぐらいでニキビの改善がみられます。

1日1-2回100mg
(初回のみ100-200mg)
ビブラマイシンは、炎症が起きている赤ニキビと黄色ニキビに効果が期待できます。
ビブラマイシンは、炎症のないニキビには効きにくく、
炎症が起きて赤く腫れた状態の赤ニキビや、さらに膿が溜まって黄色く見える状態の黄ニキビには効果が期待できます。
菌の増殖や炎症を抑える効果が見込めます。

1日1-2回100mg
(初回のみ200mg)
副作用 胃部不快感や嘔気、頭痛、めまいなど。
妊婦さんは避ける。
胃部不快感や嘔気、下痢など。
妊婦さんは避ける。
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  ロキシスロマイシン
(ルリッド)
ファロペネムナトリウム(ファロム)
主成分 ロキシスロマイシン
(マクロライド系抗生物質)

(静菌的抗生剤)
ファロペネム
(ペネム系 日本で開発1997年発売)

(殺菌的抗生剤)
皮膚科学会推奨度 B B
(2016.4.ガイドラインで推奨)
作用・特長 ルリッドはマクロライド系抗生物質の1つで、細菌感染による炎症や発熱などに効果的な治療薬です。
ルリッドに含まれるロキシスロマイシンという抗生物質はアクネ菌の増殖を抑制し、ニキビの腫れや炎症の悪化を予防します。

1日2回150mg×2朝夕食後服用
(慢性副鼻腔炎や滲出性中耳炎、びまん性汎細気管支炎(DPB)では、長期服用になることがあります(数カ月~数年))
ファロムがよく効くニキビは赤ニキビです。
ファロムには赤ニキビの原因のアクネ菌を減らしてくれる作用があります。
対して、白ニキビはアクネ菌が繁殖する前のなので、ファロムを使っても減らすべきアクネ菌がいません。よって、白ニキビには効果がありません。赤ニキビには95.5%有効

1日3回200mg×3
(短期間服用、1週間以内)
副作用 胃部不快感や嘔気、頭痛、下痢など 副作用は少ないが下痢や軟便みられることあり
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