梅雨にも入っていないのに蒸し暑い日が続いています。
今日はツムラさんに「夏バテの漢方薬」の勉強会をしていただきました。
ひとことで「夏バテ」と言っても様々な症状、原因がありますね。
・食欲不振
・倦怠感
・暑気あたり
・下痢
中医学でも、夏は「暑邪」「湿邪」の影響を受けやすいと言われています。
そんな夏バテの時に使われる漢方薬をご紹介します。
まずは
41番 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
医王湯とも呼ばれる漢方薬で、消化機能を整えることで体力を回復させる効果があります。
この図のように、胃腸機能が低下して疲労感が取れない、元気がない方に使われます。
補中益気湯により異常な細胞を退治するNK細胞や、
死滅した細胞を食べてくれるマクロファージが活性化し、
長寿遺伝子と言われるサーチュイン遺伝子が増加したという資料です。
夏バテだけでなくガンの予防や男性更年期などにも使われます。
つぎにご紹介するのは
136番 清暑益気湯 (せいしょえっきとう)
補中益気湯がベースになっていますが特に脱水症状や水分の摂りすぎによる軟便に
よく使われる漢方薬です。
脱水症状になった体を潤す麦門湯(ばくもんとう)や五味子(ごみし)
熱を冷まし下痢を止める黄柏(おうばく)が入っています。
このほかにも
17番 五苓散(ごれいさん)
「水毒(すいどく)」と言って頭の水分循環が悪いとめまいや頭痛が起こったり、
腸の水分循環が悪いと下痢をしたり、足の方に溜まるとむくみになったり、
水分の循環が悪くなって、体のあちこちに溜まった水分を巡らすお薬です。
利水剤なので、水分が足りないところには補い、有り余っているところの水分は代謝させます。
最後にご紹介するのは
43番 六君子湯(りっくんしとう)
胃の一連の動きをよくするので、夏バテの中でも
水分や冷たいものを摂りすぎて食欲がなくなってしまったり、
消化不良を起こしている時に使われます。
六君子湯には自律神経を整える作用もあります。
夏バテの原因のひとつに、クーラーの効いている室内と暑い外気との気温差で
自律神経が乱れてしまうということがあります。
様々な症状に対する漢方薬がありますので、医師にご相談ください。
漢方大好きなスタッフミントでした。
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