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西洋医学的なお薬 〜メンタル系〜

SSRI 

SSRIは「セロトニン再取り込み阻害剤」と呼ばれるお薬で、
脳内の神経伝達物質であるセロトニンの減少を防いだり、強化をするお薬です。

セロトニンが関わる、うつ病あがり症(社会不安障害:SAD)、パニック障害
月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)
などに使用します。
ひとくちにSSRIといっても、各製薬会社から様々なタイプのSSRIが発売されています。
その人の症状・体質・生活スタイルに合わせて、医師が相談に応じながら個別に処方しています。

これらのお薬に依存性はありません人差し指

★当院で用いる、主なSSRI

名称 製造元 写真
 パキシル  グラクソ・スミスクライン  
 デプロメール   明治製菓  
 ルボックス   ソルベイ製薬
  アステラス製薬
 
 ジェイゾロフト   ファイザー  
 レクサプロ   持田製薬株式会社

 

SNRI

SSRIがセロトニンに働きかけるのに対して、
SNRIは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤」と呼ばれるお薬で、
セロトニンノルアドレナリン両方の減少を防いだり、強化をするお薬です。

セロトニン不安焦燥を、ノルアドレナリン気力行動力をつかさどる事が分かっています。
セロトニンとノルアドレナリンがかかわる、うつ病​慢性疼痛などに使用します。
ひとくちにSNRIといっても、各製薬会社からいくつかのタイプのSNRIが発売されています。
その人の症状・体質・生活スタイルに合わせて、医師が相談に応じながら個別に処方しています。

これらのお薬に依存性はありません。

当院で用いる主なSNRI

名称  製造元  写真
 トレドミン  旭化成ファーマ  
 サインバルタ   イーライリリー
  塩野義製薬
 
イフェクサー ファイザー製薬

 

 

NaSSA(ナッサ)

NaSSAは「ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬」と呼ばれる
お薬で、セロトニンノルアドレナリンに作用するお薬です。

SSRIやSNRIとは少し違う作用を持つ、新しいお薬で、うつ病などに使用します。
ひとくちにNaSSAといっても、各製薬会社からいくつかのタイプのNaSSAが発売されています。その人の症状・体質・生活スタイルに合わせて、医師が相談に応じながら個別に処方しています。

これらのお薬に依存性はありません。

当院で用いる主なNaSSA

名称 製造元 写真
 レメロン  シェリング・プラウ  
 リフレックス  明治製菓  

四環系抗うつ薬に分類されるテトラミド(ミアンセリン)が改良されたお薬です。
当院で使用するミルタザピン(リフレックス・レメロン)の作用メカニズム
海外では『ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA: Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant)』というカテゴリーに分類され、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)とは異なる作用機序を持つ薬剤として知られています。青斑核の神経細胞体に存在するα2自己受容体(ノルアドレナリンの放出にブレーキを掛けるシステム)を阻害することで、ノルアドレナリン放出を増強します。また、α2受容体はセロトニン放出に対してもブレーキをかけますので、セロトニン放出も促されます。ミルタザピンは、抗ヒスタミン作用(H1受容体阻害作用)を持つため、眠気を引き起こします。この眠気は副作用ではありますが、逆手に取れば、不眠に対しては治療的に働きます。

 

 S-RIM(エスリム)

S-RIMは「セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調整薬」と呼ばれるお薬で、セロトニンを増加させる作用とセロトニン受容体を介して5つのモノアミン(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミン)グルタミン酸にバランス良く作用するお薬です。 10mgではノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミン系の効果、20mgでセロトニン強化効果があると言われています。

これまでのSSRIやSNRIとは少し違う作用として、

うつ病への効果にプラスして、うつ病患者さんの認知機能(集中力、思考力、記憶力、注意力)への効果が期待されています。

また退薬症候群も殆どなく体重増加や射精障害も今までのSSRIと比べると少ないお薬です。

S-RIMに関して現時点で製薬会社から1つのタイプのみが国内で販売されています。その人の症状・体質・生活スタイルに合わせて、医師が相談に応じながら個別に処方しています。

このお薬に依存性はありません。

当院で用いる主なS-RIM(エスリム) 

名称 製造元 写真
 トリンテリックス

 ルンドベック

 武田薬品

 

トリンテリックスの作用特性として
トリンテリックス10mgでは セロトニン受容体調節作用(セロトニン・ノルアドレナリン・ドパミン・アセチルコリン・ヒスタミン遊離促進作用)→この効果はややマイルドです

トリンテリックス20mgでは セロトニン再取り込み阻害作用(SSRIと同じ作用)に変わる 服用量変化薬剤(キャラ変するお薬)です。
→20mgに増量して 本格的なSSRI(抗うつ薬) としての効果が発揮されます。 主治医の判断により10mgで維持するか20mgにアップするか? 相談しながら治療を進めていきましょう。

ボルチオキセチン(トリンテリックス)の想定作用

作用点 うつ症状に関連する想定される主な作用  
SERT阻害作用(セロトニン再取り込み阻害) ①抑うつ症状への作用 ②不安症状への作用  
5-HT1A刺激作用 ①抑うつ症状への作用 ②不安症状への作用 ③性機能障害リスク減少の可能性  
5-HT3遮断作用 ①抑うつ症状への作用の可能性 ②不安症状への作用 ③記憶と学習への作用の可能性  
5-HT7遮断作用 ①記憶と学習への作用の可能性  

セロトニンだけでなく、ノルエピネフリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミンの遊離を調節するとされています。

主な抗うつ薬(先発品)一覧薬の写真
武田薬品工業(株)とルンドベックジャパン(株) 2023.1.制作

 


 

 抗不安薬

 

抗不安薬不安・緊張をおさえる作用があります。
主に、緊張や不安が強いとき、気持ちを落ち着ける目的で、色々な疾患に使用します。

医師の指示を守った適性使用であれば依存の心配はありません。

当院で用いる主な抗不安薬

名称 製造元 写真
 デパス   田辺製薬
  吉富製薬
 

 ソラナックス

コンスタン

  ファイザー

武田テバ

  
 レキソタン   中外製薬
  エーザイ
 
 メイラックス   明治製菓
  サノフィ・アベンティス
 


 

 

 βブロッカー(ベータブロッカー)

βブロッカーは、緊張につき物の「ドキドキ感」をおさえるお薬です。

人は、不安を感じると動悸が起こります。
動悸を感じると、不安がさらに惹起されるという、『精神交互作用の悪循環』が生じます。
βブロッカーは、主にあがり症(社会不安障害:SAD)の緊張場面に、抗不安薬と組み合わせて頓服薬として使用します。
お薬の力を少しだけ借り、「なんだか緊張しないで発表ができた!!」という「成功体験」を作っていきます。

医師の指示を守った適性使用であれば依存はおこりません。

当院で用いるβブロッカー
名称 製造元 写真
 ミケラン  大塚製薬  

 

アルコール依存症の減酒治療薬(セリンクロ)

アルコール依存症(軽症から中等症)の減酒目的のお薬。 断酒でなく、減酒治療薬というのがポイント。アルコールの飲酒量を少なくする目的で使用します。
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 名称 製造元 写真
 セリンクロ  大塚製薬

製品名 セリンクロ錠(一般名 ナルメフェン)
効能・効果 アルコール依存症患者における飲酒量の低減
用法・用量 1回10mgを飲酒の1~2時間前に経口投与する。 ただし、1日1回までとする。

ナルメフェンの処方は、1日平均のアルコール摂取量が男性は60グラム、女性は40グラムを超えるといった基準を満たすアルコール依存症の患者さんが対象。


【もくじ】
・西洋医学的なお薬 ~メンタル系~
・西洋医学的なお薬 ~睡眠系~
・西洋医学的なお薬 Q&A
・東洋医学的なお薬

 

 

 

 

 

 

 

 

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