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GW明けにやってくる五月病 

①五月病とは?
Q五月病の症状とは?
→生活の変化などがあり新しい環境に適応できない事による精神的、
 身体的な症状の総称です。
具体的症状として・・・
睡眠障害・不安感・倦怠感、意欲低下・苛々・頭痛や肩こりなどの
自覚症状があれば注意。
また、片付けがきちんと出来なくなっている
SNSの返事が面倒(既読スルーをしてしまう)
SNSにアップするのが面倒人のSNSを見るのが苦痛
料理が面倒よく忘れ物をするようになった なども注意!! 
五月病は新入社員や新人さんなどの起こる疾患と言われていましたが、
近年は新人以外でも、生活の変化があったベテランさんにも
五月病が発症すると言われています。
(仕事の異動、仕事内容の変化、新規プロジェクトを任された、
上司や部下の移動で人間関係が変わった、取引先の人の移動、
会社の方針の変化などが引き金になると言われています)

Q:五月病は病気ですか?
→五月病は医学用語ではありませんが、中にはうつ病、
 うつ状態、適応障害などに陥っている人もいます。
 
Qなぜ、“五月病”と一般的に言われているのか?
→「環境の変化に適応しようと張り切った4月を超え、GWでほっとして、
その後本格的に仕事を始めようとする時に影響を受ける人が5月に多い為」5月病と呼ばれます。

例えばマラソンで前半飛ばしすぎると途中からキツくなります。
自分の本来のペース以上の仕事をしていると反動がくるのです。

Q実際に、患者さんは、いつ頃からどのくらい増えますか?
→GW明けから患者さんは多くなります。
元々メンタル不調は休み明けの初日、月曜日など特に問い合わせが多いです。

 
 
②特に、今年ならではの考えられる特徴
Q今年ならではの特徴はありますか?
→「今年は長い人では10連休になりましたね。
休息モードが長ければ、その後の活動モードへの切り替えが上手くいかない」など。
Q長い休みだと、どういった危険が高まりますか?
→旅行や行楽など楽しいこともエネルギーを消費します。
また夜更かしの習慣などで睡眠覚醒リズムが乱れる事で心身の疲労が蓄積されます。
 
③対策について
Qざっくりとした内容でかまいませんが、対策は?
1.心の健康の基本は睡眠にあります、キチンと睡眠を取ることがまず第一人差し指
(体の疲れがとれると心にも余裕が出てきます。
五月病の約5割は自然に改善すると言われています。) 
特にGWが終わる2日前から仕事と同じ時間帯、
もしくは2時間遅れまでに起き上がる様にしましょう。

2.不安なことを相談する。
やはり誰かに話をすることで、解決方法が見つからなくても
言葉にすることで気持ちは楽になります。 
自分から話をする中で問題を整理し対策を立て、解決の糸口が見つかる様になります。

3.運動をする。
疲れているのに運動をすると余計に辛くなると思いますが、
特に有酸素運動は脳のセロトニン機能を高めます。
その事によって不安や憂鬱な気分が軽くなると言われています。
 
4.キチンと食事を摂ることも重要です。
特に朝食を摂ることが重要です。
 
Q:どんな食べ物がいい?
1.うつに陥っている人にはビタミンB群(B1・2・6・12)
2.必須アミノ酸のメチオニン・チロシン・トリプトファン
(牛乳、乳製品、卵、肉、魚、大豆製品)
特に大豆製品がお勧め!!
3.葉酸 (緑黄色野菜) 
4.ミネラル 鉄や亜鉛などをしっかり摂って欲しいです。
5.また青魚に多いEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸など
※EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)はともに、
ヒトの体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸の一種で、
魚の油に含まれ、イワシやサバなど青魚など脂の乗った魚に豊富に含まれています。

Q:どの程度の運動をするとよいか?
→基本は自分のペースから、
週3回 30分以上 3ヶ月以上の有酸素運動 3・3・3運動!!
(運動強度は中程度 主観的にややきつい程度) 
心拍数でいえば (220-年齢)×0.7-0.8程度 

Q:運動で何が変わる?
→1.セロトニン神経の活性化 
2.前頭前野の脳血流量の増加 
3.体力向上 
4.達成感から自尊感情の向上 
5.他者評価で自信の高まり 


Q:運動は一人、グループ? 
→個人の性格にもよりますが、一人より集団がお勧めです。
グループに入ったりスポーツクラブに入会するなどで、
モチベーションアップや持続につながります。
 
自己チェック
□ 他人と会うのが面倒くさい
□ SNSのアップが少なくなっている
□ 朝は不調、夕方に調子が回復する 
□ 睡眠不足が続いている(朝早く目が覚める) 
□ 考え方が悲観的になっている、クヨクヨ悩み続ける
□ 服装に気をつけるのが面倒(女性では化粧が面倒)
□ 理由もなく疲れを感じる
□ 他人の言葉に敏感、苛々してしまう
□ 仕事のミスが増え、効率が落ちた
□ いつも読んでいる雑誌や新聞・テレビが見たくなくなった
□ ザワザワ感、喉の違和感、頭痛など体の不調が続いている

1-3 問題ない
4-6 黄色信号 ストレス対策が必要
7以上 赤信号 2週間以上症状が続くなら医療機関へ
 
 

 

 

 

 

 

 
 
 

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