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子宮頸(けい)がんワクチン接種後の筋肉痛

子宮頸がん予防ワクチンとして、MSD社の「ガーダシル」と英・グラクソ・スミスクライン社の「サーバリックス」があります。

子宮頸(けい)がんワクチン接種後の話題として最初失神の話題がでて、次に筋肉痛の話題が出ていました。

失神の原因は血管迷走神経反射でそれは、一過性に改善するので問題ないのですが

(血管迷走神経反射とは:自律神経系の突然の失調のために、血圧や心拍数が下がり、脳に行く血液循環量を確保できないために、失神や目まいなどの症状が起こる病気)

問題は 筋肉痛・・・・

札幌医科大小児科の堤裕幸教授らのグループは「発症のメカニズムはわからないが、ワクチン接種後に線維筋痛症のような症状が出ることを知っておくべきだ」と呼びかけを行っているようです。

線維筋痛症は病気の主な症状は、体の広範な部位に起こる激しい慢性の疼痛(とうつう)と「こわばり」ですが、その他に激しい疲労や倦怠感、頭痛・頭重感、落ち込んだ(抑うつ)気分、不安感や不眠など多彩な自覚症状を伴います。

将来の子宮頸がんの予防のためのワクチンですが、線維筋痛症が出現するなら問題です、慢性疼痛とうつ状態の症状は辛いものです。

線維筋痛症の痛み、疼痛は非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)が効きにくいのです。

一応 線維筋痛症の治療薬として リリカ(プレガバリン)があります。 また SSRI(パキシル・ジェイゾロフト・レクサプロ・ルボックス・デプロメール)SNRI(サインバルタ・トレドミン) NaSSA(リフレックス・レメロン)で症状が緩和されることもありますが、詳しい解明が望まれます。

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