第53回日本神経学会学術大会(5月22日~25日、東京国際フォーラム)で、
産業医科大学 辻 貞俊先生が「高齢者てんかんについて」にて講演されました。
脳血管障害や脳腫瘍、認知症などを原因とする症候性てんかんの方が急増しているようですね。
てんかんは小児および若年者での発症が多い疾患と認識されがちですが、脳血管障害や脳腫瘍、認知症などを原因とする症候性てんかん、高齢者てんかん
(65歳以上で発症)の患者さんは対人口比2~7%と言われており、患者数は50万人程度ともいわれているようです。
てんかん患者さんの交通事故のニュースを聞くことが度々ありますが、
高齢者でてんかんの方は注意が必要です。
高齢者てんかんの特徴は
①約1/4は鑑別が難しく、診断できない(約1/3は脳波正常)
②二次性全般発作が少ないため見逃されている可能性が高い
③部分てんかん(側頭葉てんかん、前頭葉てんかんが大部分)が最も多い
④発作後のもうろう状態が数時間~数日続くことがある
⑤非特異的な症状(ボーとした状態、不注意、無反応など)が多い などの特徴があります。
発症後6年以上経過した認知症患者ではてんかん発作の発現率が一般の5~10倍に増加するとも言われており、認知症が始まっている方も注意が必要ですね。
てんかんの診断には脳の精密検査、
特にCT MRI 脳波検査が行える病院での相談をお勧めします。
(残念ながら当院にはその設備はございません、m(__)m m(__)m)
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