夏バテは夏の暑さによる倦怠感、食欲不振、寝不足などの体調不良の総称ですが
春なのになぜバテるのか?
それはズバリ→冬から春にかけて起きる気候の変動が原因です
冬の天候は「西高東低の気圧配置」(大陸からの冷たい空気が高気圧として
日本列島へ張り出し、日本列島の上空では西側に高気圧、東側に低気圧となる)
となっていますが 早春になると低気圧と高気圧が交互にやってきて、
低気圧が通過し寒気が流れ込んで寒くなった後、今度は高気圧に覆われて暖かくなり、
周期的な気温の変化を繰り返すことが多くなります。三寒四温となります。
春一番、春の嵐、寒の戻りなどもこの時期特有の言葉。
1日の気温差が10度を超えると人間は自律神経が不安定になることが知られています。
また 気圧の変動もこの時期の特徴
①気圧の変動(気圧が低下する時)→内耳に影響がでる→交感神経が刺激され、
自律神経が安定となり、めまい(特に回転性めまい)、耳鳴り、頭痛、倦怠感、
抑うつ気分、慢性痛の悪化
②気温の10度以上の気温差→末梢循環が収縮・拡張する→肩こり、頭痛、動悸、
ほてり、寝汗、たちくらみ
③この時期は花粉症とPM2.5を含め埃が多くなる(乾燥してる時期、風が強いことによる)
花粉とPM2.5などの化学物質が結合してより刺激性が増と言われています。
刺激により鼻水→口呼吸→睡眠覚が浅くなる、喉に炎症がつきやすくなる、
気管支まで入り込んで咳込みが多くなるなどの症状の方が多くなります。
睡眠不足が①と②からくる春バテを更に悪化させます。
1:元々冷え性がある方
2:元々天気頭痛がある方
3:鼻炎症状がある方
4:睡眠覚醒リズムがずれている方(睡眠時間が一定してない方、夜勤勤務など)
5:睡眠不足の方(時間が足りない人、睡眠の質の問題として、無呼吸症や寝酒をする人)
6:ストレスをため込んでいる方
7:運動不足の方 など
1:気温の変化→洋服で上手に対処(天気予報を見て外出前に出勤時、勤務時、退勤時の
気温に対応出来る洋服をチョイスする)カーディガンやストールなどの活用、
カイロ・温熱シートの利用などで首、手首、足首、お腹を温める。
2:睡眠覚醒リズムを一定にする
夜12時前には就寝する、出来るだけ同じ時間に起きる
朝起きてしっかり朝日を浴びる(主時計)、また朝食を摂ること(副時計)も効果的
3:栄養バランスの良い食事を1日3食しっかりと摂る。
(トリプトファン摂取→豆腐、納豆、味噌汁などの大豆製品、チーズ、牛乳、
ヨーグルトなど乳製品、赤身肉(ヒレなどの脂身が少ない部分)やレバー、
鶏肉、卵、ナッツ類やバナナなど
4:適度な運度
お勧めは有酸素運動 少し汗が出る程度の運動を30分 出来れば週に3回
運動で血流の改善により冷え防止、自律神経調整効果があります。
運動はストレス発散にもなります
5:入浴はシャワーで済ませず 浴槽に入りましょう
私は低温浴がお勧め(38℃くらいのぬるめのお湯は副交感神経が働くことで、
緊張がほぐれてリラックスした気分になります。
ぬるめのお湯にゆっくりつかることで、身体の芯まで温まります)
または40~42度の高めのお湯につかることを推奨している方もいます。
(高温浴はHSP ヒートショックプロテインを生み出すと言われています。
HSPは細胞の損傷を防ぐタンパク質の一種、様々なストレスで傷害されたタンパクを、
細胞は自らHSPをつくって障害を受けたタンパクを元通りに治すといわれています)
参照 HSPプロジェクト研究所 42度10分 41度15分 40度20分
6:気圧変化による頭痛が辛いときは
バルプロ酸や39苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)17五苓散(ごれいさん)などが効果的
7:鼻炎症状がある方
鼻炎は口呼吸となり、喉に雑菌が入りやすくなります。
また睡眠の質が悪くなるのも問題。そんな時は第2世代の抗ヒスタミン薬が効果的です。
また直接の点鼻薬や点眼薬なども活用していきましょう。
【参考】第2世代の 抗ヒスタミン薬
アレジオン エピナスチン 1994発売
エバステル エバスチン 1996 発売
ジルテック セチリジン 1998 発売
タリオン ベポタスチン 2000 発売
アレグラ フェキソフェナジン 2001発売
アレロック オロパタジン 2001発売
クラリチン ロラタジン 2002発売
ザイザル レボセチリジン 2010発売
ビラノア ビラスチン 2016発売
デザレックス デスロラタジン 2016発売
ルパフィン ルパタジン 2017発売
↑↑ この中で太文字のお薬の添付文書には、
自動車の運転等の注意の記載がありませんので、
運転する方には太文字のお薬がお勧め!! 2024年時点
参考資料 2021年アレルギー性鼻炎ガイド 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会
皆さん春バテにならず、健康な生活を送りましょうね!!
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