今回は、認知症にならない工夫、認知症リスク軽減の方法について紹介します。
1.食生活での工夫
●毎日、彩り豊かな食材を使う
赤や黄色の野菜(トマト・パプリカ)や
緑黄色野菜(ブロッコリー・ほうれん草)には、
脳の健康を保つビタミンCやE、
抗酸化物質が豊富に含まれています。
●食物繊維をしっかり摂る
食物繊維が豊富な食材(全粒穀物・豆類・野菜・果物)は、
腸内環境を整え、炎症のリスクを下げる効果があります。
●塩分と糖分を控える
高血圧や糖尿病は認知症リスクを高めるため、
塩分は1日6g以下、砂糖の摂取も控えめにすることが
推奨されています。
●カフェインを適度に摂取
1日1~2杯のコーヒーや緑茶には、
抗酸化作用があるカテキンやポリフェノールが
含まれており、脳の健康をサポートします。
2.運動での工夫
●毎朝の軽いウォーキング
毎朝20分程度のウォーキングを日課にすることで、
脳への血流が促進されます。
朝日を浴びると体内時計が整い、
睡眠の質向上にもつながります。
●週に数回の筋トレ
スクワットや軽いダンベル運動を週に2~3回行い、
下半身の筋肉を鍛えると、歩行能力や転倒防止効果が高まり、
脳にも良い影響が期待されます。
●ストレッチやヨガ
柔軟性を保つことで体全体の血流が良くなり、
ストレス軽減やリラックス効果も得られます。
深呼吸を意識することで自律神経が整い、
脳にポジティブな影響を与えます。
3.睡眠での工夫
●寝室環境の改善
遮光カーテンや耳栓を使って、暗く静かな環境で寝ることで
睡眠の質が向上します。
また、寝具や枕の硬さを調整して、快適な睡眠を確保しましょう。
●就寝1時間前にはデジタルデバイスをオフに
スマートフォンやPCのブルーライトは眠りを妨げるため、
リラックスできる音楽や本を読んで過ごすのが良いです。
●昼寝は20分以内に
昼寝は午後の早い時間帯に15~20分にとどめ、
夜間の睡眠を妨げないようにします。
4.社交活動やコミュニケーションでの工夫
●週1回以上のグループ活動に参加
地域のクラブ活動、ボランティア、カルチャースクールなどに
参加すると、新しい人と出会い、社会的なつながりを維持できます。
●家族や友人との電話やビデオ通話
遠方の家族や友人と定期的に連絡を取ることで、
感情を分かち合い、孤独感を防ぐ効果があります。
●感情表現を積極的に
喜怒哀楽の感情を表現することで脳が刺激され、
気分もリフレッシュします。
日記や感謝リストをつけることもおすすめです。
5.脳トレーニングや知的活動での工夫
●毎日10分、計算やパズルを解く
数独やクロスワードパズルなどの問題を解くことで
認知機能が刺激され、記憶力や集中力が鍛えられます。
●本や新聞を読む
新しい情報に触れることが脳を活性化させます。
小説やエッセイ、新聞記事など、
興味が持てるテーマの本を読むと良いでしょう。
●新しいスキルを学ぶ
楽器演奏、料理の新しいレシピ、言語の学習など
新しいスキルを学ぶことは、
脳の神経回路を活性化させる良い方法です。
6.禁煙と適度な飲酒の工夫
●禁煙サポートを利用する
禁煙外来や禁煙サポートプログラムを活用することで
禁煙に成功しやすくなります。
タバコを吸わないだけでも認知症リスクが大幅に
下がることが確認されています。
●お酒は週に2~3回、少量に抑える
アルコールは少量であれば健康に良い影響を
与える場合もありますが、
過剰摂取は脳に悪影響を及ぼします。
ワイン1杯やビール1缶程度を目安に、
飲みすぎないようにしましょう。
7.基礎疾患の予防と管理
●定期的な健康チェック
血圧、血糖値、コレステロール値を定期的に測定し、
異常があれば早めに治療を受けることで、
脳血管の健康を保ちます。
●服薬管理
医師の指示に従い、適切に薬を服用することで、
脳に負担をかける病気の進行を抑えることができます。
認知症予防には、血圧管理が特に重要です。
8.日常生活にリズムを取り入れる
●起床・就寝時間を一定に
規則正しい睡眠リズムを保つことが、
脳の負担軽減につながります。
特に、夜更かしを控えて朝日を浴びると
体内時計が整います。
●日中の活動を増やす
日中に適度な運動や外出を心掛け、
活動的な生活を送ると、
夜に良質な睡眠がとりやすくなります。
リズムが整った生活は、
ストレスの軽減にもつながります。
まとめ
以上のように、認知症リスク軽減のためには、
バランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠、
活発な社会的活動、知的な刺激が重要です。
2012年と2022年の認知症の有病率では2022年が下がっていますが
これは
1:1970年代以降、減塩や降圧薬の普及により平均血圧が低下傾向にあること
2:1990年代から高脂血症治療薬が徐々に普及したこと
3:50歳代と60歳代の女性では2010年以降、糖尿病が疑われる者の割合が徐々に低下傾向
4:2000年代以降、糖尿病治療薬(DPP4阻害薬・メトホルミン)の処方が増加していること
5:2017年の調査で90%以上の高齢者が『栄養・運動・自身の健康活動に心がけている』
6:成人の喫煙率は前提に減少していること
などがその成果だと言われています
これらのことを日常生活に少しずつ取り入れることで、
健康な脳を維持し、認知症予防につながります。
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