トップ  > 病院長ブログ  > エコノミークラス症候群

エコノミークラス症候群

2011年3月22日 火曜日

震災のニュースでエコノミークラス症候群の患者さんが発生しだしていると聞きました。

エコノミークラス症候群とは 静脈の血液の流れが鈍くなり、血栓(血液の塊)が出来て それが原因で血管が詰まる疾患です。 血栓が詰まる場所により

肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう) と 深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう) など 症状が違ってきますが。 肺に血栓が飛んで、肺動脈が詰まると 呼吸困難や血圧の低下など 生命に影響を及ぼす可能性もある、怖い疾患です。

 

誘因として 脱水、感染、同一姿勢での旅行・長期臥床・手術などによる血流の鬱滞

今回 震災被害者の方は 飲み水も少なく、また水分を摂るとトイレが近くなるので、水分摂取を我慢している方や、寒さや怪我で安静にしている方も多いと聞きます。 エコノミークラス症候群はこれから気をつけなければならない疾患の一つだと思います。 

動脈は心臓のポンプ作用で血液が流れていきますが、静脈は筋肉を動かす事でポンプ作用が発生されます。 少しでもいいので歩く事、歩く事が困難であれば足首を回す、筋肉をもみほぐすなど 予防策があります。 現場では物資が少ないと思いますが、弾性ストッキングの着用などが役に立ちます。  震災の二次被害が少しでも少なくなるよう 周囲の温かい援助を願っております。

〒 810-0001

福岡市中央区天神1丁目2-12 メットライフ天神ビル4階 (2016年10月1日から天神122ビル→メットライフ天神ビルに変更 2017年10月1日で併記(移行)期間終了)

TEL:092-738-8733