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急性ストレス反応とPTSD

2011年3月26日 土曜日

PTSDという言葉は 阪神・淡路大震災の後、PTSDという言葉がマスコミで大きく取り上げられてすっかり有名になりました。

今回の地震の影響でも今後 大勢の方がPTSDで悩まれると思われます。

PTSDに対しての十分な医療の体制が望まれます。

しかし 現時点では 『急性ストレス反応』として精神状態の観察と治療が必要かと思います。 

この急性ストレス反応(Acute Stress reaction) ・もしくは急性ストレス障害(Acute Stress Disorder、ASD)とは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と似たような症状を起こしますが、主に生死に関わるような要因でトラウマ(心的外傷体験)を経験した後、これによる神経症の症状が数時間、数日から4週間以内に自然治癒する一過性の障害を指すものです。 ASDが遷延化するとPTSDに移行してしまう恐れがあります。 

個人のストレスに対する強度、脆弱性、対処能力が急性ストレス反応の発症と重篤度に関連していますが、今回のとてつもなく大きな震災は強烈な外傷体験となり、多くの方が罹患してしまいそうでとても心配です。

人はストレスが強くても 今後の見通しがつけば 安心感を取り戻せますが、今後の見通しがつかない今の状況 とても心配です。

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