今日は お薬のお話です。すこし真面目に・・・
統合失調症で使用されるお薬
抗精神病薬は1950年頃から 診療で使われ始めています。
クロルプロマジンという薬が最初で1952年から使用されています。まず 第一世代
抗精神病薬といわれるお薬から使用されました、 医療に多大な貢献をもたらしてきましたが、その反面 錐体外路症状(EPS)などの副作用がありました。
1990年代に入るとその第一世代の課題であった錐体外路症状(EPS)の少ない薬剤、非定型抗精神病薬とよばれる、第二世代の抗精神病薬が登場しました。
私が医師になったのは1987年 まさにその頃、治療の方法が変わりつつある頃でした、第一世代と第二世代の薬の違いなどを一生懸命に勉強した事を思い出します。 臨床の場面で第二世代の抗精神病薬はかなりステップアップをしたな!!という感触を得ていました。
しかし 第二世代抗精神病薬では錐体外路症状は改善されましたが、代謝異常、
心循環器系、性機能障害が治療上の課題としてクローズアップされるようになりました。 そのような環境の中で登場したのがエビリファイです。
第三世代抗精神病薬 と呼ばれています。
統合失調症で用いるお薬 太る(体重増加)・生理不順(血中プロラクチンの上昇)・
眠気・ 立ちくらみ(起立性低血圧)・ 便秘・認知障害等の副作用などを改良したのが この エビリファイです。 国内臨床治験・国内市販後自発報告では体重増加は1-5% 逆に体重減少は5%以上だったようです。 体重減少が体重増加より多かったようです。
エビリファイでは不眠の副作用が他の抗精神病薬より多いのでそこは注意しなければなりません。
また このエビリファイはアメリカでも既に使用されていますが、統合失調症だけでなく、双極性障害(躁うつ病)やうつ病治療の 抗うつ薬への補助療法として、
また 小児(6~17歳)の自閉性障害における易興奮性にも使用されている実績のあるお薬です。
治療は日進月歩しています。常に勉強!! 患者さんへ最新の治療を提供したいと思っております。
大塚製薬の高木さん 有難うございました。