PTSDとは、強烈なショック体験や強い精神的ストレスがこころのダメージとなって、
時間がたってからもその経験に対して強い恐怖を感じるものです。
震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。
PTSDの症状は、ささいな記憶が引き金になって辛い記憶が突然よみがえることもあります。
今回、強い精神的ショックを受けた時の前後のささいな出来事が長く記憶される仕組みがマウスの実験で分かったと、富山大などのチームが発表しました。
本来、異なる2つの出来事は脳内で別々に記憶されることが一般的なのですが、
強いストレスを経験したマウスの脳の海馬(記憶を司る部分)にある神経細胞を調べると、2つの出来事を記憶した細胞の領域の多くが重なっていたそうです。
この発見により、「トラウマ記憶と別の記憶を引き離す手法が開発されれば、PTSDの治療につながる」と話しています。
脳についてのニュースでいえば、先日ワシントン大学のグループが脳の構造や働きによって180の領域に分けた地図を作成したという発表がありました。
今までは、ブロードマンの脳地図という52領域に分かれたものが一般的であったため、実にそれの3倍以上の精密な構造が明らかになりました。
こういった研究が患者さんの治療の根幹を成すことになっていくことになるのでしょう。
最新の知見をいち早く患者さんへの治療につなげていきたいものですね!!
・出典元
中日新聞
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20160802133240129
朝日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160810-00000019-asahi-sci