心療内科・精神科で一般的に使用されている SSRI
その中でフルボキサミン(デプロメール・ルボックス)というお薬があります。
1999年5月に日本国内初の選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)として発売されたお薬。
当院が開院した2001年3月2日 SSRIはこのフルボキサミンとパロキセチン(パキシル)の2つのみでした。現在は フルボキサミン(デプロメール・ルボックス)・パロキセチン(パキシル)・セルトラリン(ジェイゾロフト)・エスシタロプラム(レクサプロ)の4つがあります。
SSRIはセロトニン系の神経にだけ選択的に働くのが特徴のお薬で、その特性により、それ以前の抗うつ薬に多い口の乾きや便秘、心毒性などの副作用が軽減されて、現在のうつ病・うつ状態治療には欠かせないお薬となっています。
そのフルボキサミン(デプロメール・ルボックス)はうつ病・うつ状態・強迫性障害・社交不安障害・などの治療に使われてるお薬ですが、なんと新型コロナウイルスの重症化抑制の効果があるのでは?と権威のあるJAMAのオンライン版に発表がありました。
根拠としてフルボキサミンは、サイトカイン産生を調節するσ-1受容体を刺激することにより、臨床的悪化を防ぐ可能性があると言われています。SSRIの中で一番σ-1受容体を刺激する力が強い、フルボキサミン(デプロメール)それが重症化を防いでいるのか? JAMAからの報告を見ると
研究の結果:152人の患者のうち、115人(76%)が試験を完了。
臨床的悪化は、フルボキサミン群の患者80人中0人・プラセボ群の患者72人中6人
フルボキサミン服用者は重症化は一人もいなかったとのこと!!
これ以前にも2019年にアメリカの別の研究グループが『フルボキサミンはうつ病だけでなく敗血症の悪化を予防出来る』と世界的に権威のある医学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」に掲載さている様です。
フランスでも大規模な多施設観察研究で、フルボキサミンと同様に抗うつ薬で、シグマ―1受容体に作用するSSRIがコロナによる人工呼吸器を必要とするリスクや死亡リスクを有意に減少させるとの結果が出ている様です。
ワシントン大学でも880人の参加者を対象に大規模な試験を行うと発表しているので、世界の研究者が新型コロナウイルスのワクチン以外の予防法、重症化抑制治療など 徐々に解明されることを願っております。
グーグルが新型コロナウイルスの感染予測の公表を始めていますが、この数字通りにならないことを願っております。
※米グーグルは2020年12月16日、日本での今後28日間の新型コロナウイルスの感染予測の公表を始めました。米国で8月に公表を始めたもので、2カ国目として日本でも提供開始。数理モデルと人工知能(AI)を使い、今後の感染の広がりを予測するもので、医療機関や国・自治体などに役立ててもらうのが狙いとのこと。
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