トップ  > 病院長ブログ  > うつや不安に対するウォーキング効果の論文!!

うつや不安に対するウォーキング効果の論文!!

JMIR Public Health and Surveillance誌2024年7月23日号の報告から
うつや不安に対するウォーキング効果〜メタ解析の論文です!!

中国・香港中文大学のZijun Xu氏らは、
さまざまなウォーキングパターンがうつや不安症状に及ぼす影響を評価した
ランダム化比較試験(RCT)のシステマティックレビュー、
およびメタ解析を実施して以下のことを述べています。

主な結果

・レビューには、RCT 75件、8,636例を含めた。

研究の内訳は、
抑うつ症状の研究68件不安症状の研究39件両症状の研究32件 であった。

●成人における統合結果では、ウォーキングは、非活動的な対照群と比較し、
抑うつ症状

(RCT:44件、SMD:−0.591、95%CI:−0.778〜−0.403、I2=84.8%、τ2=0.3008、p<0.001)
および不安症状
(RCT:26件、SMD:−0.446、95%CI:−0.628〜−0.265、I2=81.1%、τ2=0.1530、p<0.001)
を有意に軽減することが示唆された。

●ウォーキングは、頻度、期間、場所(屋内/屋外)、形式(グループ/個人)などの
異なるサブグループの多くにおいて、抑うつまたは不安症状を有意に軽減させる
可能性が示唆
された(各々、p<0.05)

●うつ病患者
(RCT:5件、SMD:−1.863、95%CI:−2.764〜−0.962、I2=86.4%、τ2=0.8929)
非うつ病患者
(RCT:39件、SMD:−0.442、95%CI:−0.604〜−0.280、I2=77.5%、τ2=0.1742)
いずれにおいても、ウォーキングによる抑うつ症状への効果が示された。
とくに、うつ病患者では、そのベネフィットが大きい可能性が示唆された(p=0.002)

●ウォーキングは、活動的な対照群と比較し
抑うつ症状
(RCT:17件、SMD:−0.126、95%CI:−0.343〜−0.092、I2=58%、τ2=0.1058、p=0.26)
および不安症状
(RCT:14件、SMD:−0.053、95%CI:−0.311〜0.206、I2=67.7%、τ2=0.1421、p=0.69)
の軽減に有意な差が認められなかった。(つまり、活動的な対照群と同様である)
 

結論

いずれのウォーキングパターンにおいても、抑うつおよび不安症状の軽減に効果的であり、
その効果は活動的な対照群と同様であった。
うつや不安の軽減に対するウォーキングは推奨されるべきだと思います!! 

有酸素運動を 週3回 1回30分 を3ヶ月以上続けること
3*3*3運動 をアイさくらクリニックは推奨していますが
ウォーキングも心の健康に役に立つようですね!!
 

 

以上 The Effect of Walking on Depressive and Anxiety Symptoms から

 

 

〒 810-0001

福岡市中央区天神1丁目2-12 メットライフ天神ビル4階 (2016年10月1日から天神122ビル→メットライフ天神ビルに変更 2017年10月1日で併記(移行)期間終了)

TEL:092-738-8733