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オレキシン受容体拮抗薬のクービビック(ダリドレキサント)が2024年12月19日に発売になりました。

当院でも治験を行った
オレキシン受容体拮抗薬の
クービビック(ダリドレキサント)が
2024年12月19日に発売になるようですね!! 

最近不眠症に関するTV番組が放送されていますね。

睡眠の権威の柳沢正史Drが番組に出演して
睡眠に関する質問を受けていますが、
この柳沢正史Drは凄い人で、
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の機構長を務め、
睡眠の仕組みを解き明かす研究を行っており、
特にオレキシンという神経伝達物質を発見し、
睡眠を制御する仕組みの解明に貢献した人です。

今回発売になった
クービビック(ダリドレキサント)は
そのオレキシン受容体拮抗薬のお薬です。

心の健康には
睡眠覚醒リズムの保持がとても重要!
柳沢正史Drの睡眠学者・柳沢正史が教える
「よりよい睡眠のための12箇条」

私も常々患者さんにお話ししていることですが
柳沢正史Drが言うと、
同じ事でもとっても説得力がある!!
皆さんの参考になるのでリンクを貼っておきます。 

話を戻して、
オレキシン受容体拮抗薬では
3番目のお薬です。
※先発する2つの薬があります

このオレキシン受容体拮抗薬は、
今までの睡眠薬治療に革命を起こしたと
言われています!!

1950年代には、
バルビツール酸系薬・非バルビツール酸系薬
使用されていました。
1960年代にはベンゾジアゼピン系薬
1980年代には非ベンゾジアゼピン系
(マイスリー・アモバン・ルネスタ)

が使用されるようになり
2010年代にメラトニン受容体作動薬(ロゼレム)
2014年にオレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラ)
が使用されるようになりました。
2020年7月から
オレキシン受容体拮抗薬(デエビゴ)
そして
この度のオレキシン受容体拮抗薬
クービビック(ダリドレキサント)
です。

睡眠薬の処方に関して、
ベンゾジアゼピン・非ベンゾジアゼピンを
初診で処方する専門医は
殆どいなくなりました。
現在は、初診で処方する睡眠薬は
オレキシン受容体拮抗薬。
そのなかでデエビゴが一強だったのですが
(ベルソムラはやや効果が弱い)
これからは状況が一変すると思います。 

デエビゴの弱点だった悪夢が
クービビック(ダリドレキサント)では
より少なく、
朝の眠気問題では
デエビゴ半減期31.35時間に対して
クービビックは6.42時間と
圧倒的に引きが早い!!

また、Tmax(薬の立ち上がり)
デエビゴ1.55時間
クービビックは1.5時間と
ほぼ同じです。

これからの不眠症治療が変わっていくと思います。
ワクワクです!! 

オレキシン受容体拮抗薬
①ベルソムラ(スボレキサント)
②デエビゴ(レンボレキサント)
③クービビック(ダリドレキサント)

 

 

 

 

 

 

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