冬場に
うつ病が多くなる原因として、
日照時間が短くなることが
挙げられます。
私は診察で常に
・朝日を浴びましょう
・午前中から散歩しましょう
・運動しましょう
とお話ししていますが、
日照時間とうつ病との関連にお話ししますね。
1. 夏至と冬至での日照時間の違い
- 夏至(げし)は、
1年で太陽が最も空高く昇り、
最も昼の時間が長くなる日です。
(1年で最も昼が長く、夜が短い日)
冬至(とうじ)は、
北半球において太陽が天頂に達する
高度が最も低くなる日です。
(1年で最も昼が短く、夜が長い日)
- 2024年の福岡地方の
夏至は6/21 日の出5:08 日の入り19:32
冬至は12/21 日の出7:18 日の入り17:14
福岡地方は、夏至と冬至で日照時間が
4時間28分も違うのです!!
2. セロトニン分泌の減少
- 日光を浴びると、
脳内では神経伝達物質である
セロトニンの分泌が活性化されます。
- セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、
気分の安定や幸福感に重要な役割を
果たしています。
NHKテキスト 今日の健康11月号より
3. 体内リズム(サーカディアンリズム)の乱れ
- 日光は体内時計(サーカディアンリズム)を
調整する重要な役割を持っています。
- 冬に日照不足が続くとこのリズムが乱れ、
睡眠の質が低下したり、
食欲やエネルギーのバランスが崩れたりします。
これが気分の低下やうつ症状を
引き起こす要因になります。
4. ビタミンD不足
- 日光を浴びることで、
皮膚でビタミンDが生成されます。
ビタミンDはセロトニンの生成にも
関与しており、
これが不足すると
気分が不安定になる可能性があります。
- 冬は日光を浴びる機会が減るため、
ビタミンDの不足が深刻になりやすいです。
5. 季節性情動障害(SAD)
- これらの要因が組み合わさり
「季節性情動障害
(Seasonal Affective Disorder)」
として知られる、
特に冬場に発症しやすいうつ病が
引き起こされます。
- SADの症状には、
エネルギー不足、過眠、過食、体重増加、
倦怠感などが含まれます。
対策
- 日光浴:
できるだけ日中に外に出て、
日光を浴びることを心がける。
- 人工照明:
光療法(ライトセラピー)を
活用して、セロトニン分泌を促進する。
- ビタミンDの摂取:
サプリメントや日光浴で
ビタミンDの不足を補う。
- 規則正しい生活:
体内リズムを整えるために、
規則的な睡眠や食事を心がける。
冬こそ、防寒対策をして
積極的に日光浴やお散歩をしましょうね!!