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慢性疼痛における抗うつ薬の役割

2010年8月23日 月曜日

私は治療の中で 心身相関性をいつも考えていますが、

うつ病の人は痛みに対して敏感になり、また慢性の疼痛がある人はうつ状態に陥っているということが診療でうかがえます。

(実際に研究でもデータが出ていますよ!!) 

そもそも 痛み!! は ①侵害受容性疼痛  ②神経因性疼痛  ③心因性疼痛の 3つに分けられます。 

抗うつ薬は②神経因性疼痛 ③心因性疼痛に対して著効することがありますが、癌性疼痛や慢性の頭痛などの①侵害受容性疼痛の慢性疼痛に対しても効果が見られることは少なくありません。

2006年には欧州で「リリカ(一般名:プレガバリン)ファイザー社」難治性神経疼痛用として承認されました。

日本でリリカは帯状疱疹後の神経痛に今年2010年6月から使用が許可されていますが、これから治療の幅が広がることを期待しているところです。 慢性疼痛にもリリカは効果があるようです。

また 慢性疼痛に対してSNRIトレドミンサインバルタ SSRIのパキシル 三環系抗うつ薬トリプタノールなども効果がみられるケースもあります。

痛みがずっと続く慢性疼痛  やはり痛みの持続は心が折れます 心身相関性 大切ですね!!!

お薬も大切ですが、規則正しい睡眠  適度な運動  バランスの良い食事なども 治療の基本だと思います。

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2012年2月当院でも「痛み」の外来 を始めました。詳しくはこちらをご覧ください。
「痛み」の外来

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