当院は社会不安障害(社交不安障害) SAD の患者さんが多く来院されています。
SADの方は 不安と緊張からくる、心と体の症状がとても強く、自尊感情が落ちてしまい、とても自信をなくしている方が多くみられます。
では 不安はなぜ感じるのでしょう?
人間の不安は 人間として生きていく上で 必要な反応としてあるものなのです。
太古の昔 人間は自分より強い動物に直面する時などの危機的状況の時、まず 戦うか? その場から逃げるか? その選択を瞬時に判断しないといけなく、そこでの判断が出来なければ、死に直結し、自然淘汰されていました。
体の小さい人間が300万年間生きてきて、現在人間社会が繁栄しているのは 実は不安を感じることの能力が 命をつないできた鍵だと思うのです。
不安や緊張を感じるのは自律神経の交感神経の高ぶりにあります。
交感神経や副交感神経を上手にコントロール出来れば、生活感は格段に高くなります、また 生活習慣病の多くは過剰な交感神経の反応の結果というメカニズムが解明されてきています。
メンタル系の治療に共通して、交感神経を過剰に亢進させない生活、逆に言うと 副交感神経を刺激する生活(ゆったりした時間を持つ)が大切で、具体的に
早寝・早起き・朝ごはん! 食事は早食いはせずゆっくりと! お風呂はシャワーより浴槽に! 自分の好きな時間を週に2日以上は持つこと! 有酸素運動(メンタルが疲れている時は無酸素運動は避ける)30分以上を週に2~3日は続ける! などなど をお勧めしています。
簡単なようで 現代社会では 難しいこととは思いますが しかし 健康を考えて出来ることからの実践をしてほしいと思っております。
当然のことながら、人間 失敗が続くと更に不安は高まります。 逆に成功体験が続くと少しずつ自信がついてきます。
成功体験の貯金がいっぱい溜まって、社会不安障害の克服が出来るように 治療のお手伝いをさせてもらっております。