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エピペン!! アナフィラキシーショックに

食物アレルギーは当事者にとっては深刻な問題です。

食物アレルギーは原因食物を摂取した後に免疫学的機序を介して生体にとって
不利益な症状(皮膚、粘膜、消化器、呼吸器、アナフィラキシー反応など)が出る疾患。

食品によっては、アレルギー反応としては一番怖い、アナフィラキシーショックにより命にかかわることもあるもの・・・

通常は 卵や牛乳など特定の食品を食べると、蕁麻疹などの症状が出てしまう、
など軽症のことが多いのですが・・・

1980年代 血液検査で一度陽性になると、その食品を一切食べないよう指導されていたのですが

最近では、陽性であっても食べられるケースがあることが分かり、食物アレルギーがあっても、食物負荷試験を行い、どの食材をどの程度食べると症状が出るのかを検査して行く取り組みが行われております。

しかし その 食物負荷試験を行っている医療機関
(食物アレルギー研究会の食物負荷試験実施施設のご案内参考)

きわめて少ないのが現状!!

当院も アレルギーの血液検査は行っておりますが、食物負荷試験は行っておりません。 実際 料理を作り 食材の中に何が何グラム含まれているか?を調べるためには 給食施設 管理栄養士 さんが必要。

また  アナフィラキシーショックが誘発される可能性もあるので ショック状態の万全な体制がないと 簡単に食物負荷試験をするものではないのです。

2012年12月20日 東京都調布市の市立富士見台小学校で、チーズなど乳製品にアレルギーがある小学5年の女児(11)が給食を食べた後に死していたニュースがありました。

行政解剖の結果、死因はアレルギー反応のアナフィラキシーショック死の疑いがあると判明。
女児は乳製品や卵にアレルギーがあったようですが。 給食の献立は毎月、保護者と学校の栄養士が確認し、アレルギー物質を含むメニューの一覧表を担任と女児に渡していたとのことで、調理師や担任らの管理の下、アレルギーの原因物質が入っているメニューの時は、個人用の「除去食」を提供されていたのですが、 女児がおかわりをした時 おかわりの際にほかの児童用のチーズ入りを食べた後 アナフィラキシーショックに陥ったようです。ご冥福をお祈りします。

一度 アレルギー検査陽性が出れば一生 その食材を食べられないということではないのですが、アナフィラキシーショックは怖いもの・・・

もしもの時用に エピペン という アナフィラキシーがあらわれた時の医療機関で治療を受けるまでの補助治療薬があります。

 

食物アレルギーがある方に もしもの時のエピペン が普及することで 不幸な事故が減ることを願っております。

エピペンの勉強会 垣内さん 有難うございました。

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