アルツハイマー型認知症の治療薬は 今まで 『アリセプト』しかなかったのですが、2011年6月8日 第一三共株式会社から 『メマリー錠』が発売されました。 このメマリー錠はこれまでの薬剤と作用が異なり、記憶や学習に関する神経伝達物質であるグルタミン酸の受容体の一つであるNMDA受容体拮抗薬であります。
グルタミン酸と拮抗して記憶の減退や判断能力の低下の遅延効果があるようです。
アルツハイマー型認知症の症状は、中核症状と行動・心理症状(BPSD)に分けられます。 中核症状には、記憶障害、見当識障害、実行機能障害などがあります。一方、BPSDには暴言・暴力、徘徊、妄想などがあります。 アルツハイマー型認知症治療薬は、これらの症状の進行抑制を目的として使用されます。 残念ですがアルツハイマー型認知症が完治する治療法はまだ見つかっておりません。(しかし症状を抑制し、介護する人の負担の軽減にはなるようです)
実際 アルツハイマー型認知症の患者であるかどうかのポイントは
記憶:最近の大きな出来事(冠婚葬祭、孫の入学式・受験、息子の転勤など)を忘れる
服装:季節や状況に合った服装をしない、指摘しても同じ服装をする
日課や料理:日課でしなくなることが増える、簡単な料理でも間違う
外出や買物:外出したがらない、日常品の買物でも間違う、同じ物を何度も買う
服薬:言わないと服薬を忘れる、服薬した事を忘れて同じ薬を飲んでしまう
気分:イライラすることが増え、笑顔が減る、引きこもりがちになる
などなど このような事が気になったら 病院へ相談される事をお勧めします。 今までのアリセプトというお薬と 今回発売の メマリー錠 これで少しでも患者さんの症状が安定化し、介護されている方の負担の軽減出来るようになればと思っております。